「菅原琢の政治分析」とは
政治学者・菅原琢が、政治をデータと論理に基づき観察、分析し、発信するニュースレターです。選挙結果や世論調査を中心に現代政治のさまざまな事象に関して一定の根拠を提示しながら解説し、議論していきます。このニュースレターを通じて、マス・メディアの政治報道や一般の政治系メディアの「解説」では入手することが難しい、政治に関する専門的な見解と知見を提供できればと考えています。
このニュースレターの狙いと内容
日本の政治言論は政治エリート中心の情報収集、発信で埋め尽くされています。自民党による政権が永続するかのような前提で、マス・メディアも自称インサイダーも有力政治家や政界関係者の発言や動向を元に次の展開を占い、伝えます。
その一方、日本の政治に関する報道や議論では、データと論理に基づいた丁寧な分析が不足しています。政治報道は速報性と「わかりやすさ」重視の呪縛があり、政治評論の類はプロもアマも党派対立に駆り立てられています。政治に関する言論空間は、全体としてインテリジェンスが欠如していると言えます。
そこでこのニュースレターでは、広く公開されているデータを分析しながら政治現象の背景を考察することで、政治報道や政治評論の穴を埋めることを目指します。特にマス・メディア報道に見られる拙速な分析、データの間違った解釈などは随時指摘していければと考えています(ブログでの例)。
テーマは、選挙を中心に世論、政策、メディアなど広く扱っていく予定です。このニュースレター向けにレポートを書くだけでなく、執筆中の書籍の原稿や他媒体向けに行った分析、データや用語の紹介、解説なども配信します。需要が未知なので、コメント欄などでテーマを募集することも考えています。
ひとまず月3回以上の配信を目標として始めてみます。なお、原稿の出し先や気分によって文体は変わります。
筆者・菅原琢について
1976年生まれ。2、3歳ごろから選挙を観察し始め、13歳ごろからデータによる選挙分析を始めました。とはいえ、いまだに政治や政治的な人はあまり好きではありませんが。。。もともと大学に所属していましたが、現在は独立してフリーで活動しています。選挙結果や世論調査に関する分析を書籍等で発表する傍ら、各種調査の監修などに従事し、ときどき大学などで授業も行っています。国会議員の活動状況をまとめた国会議員白書を運営しています。
単著
菅原琢『データ分析読解の技術』中公新書ラクレ、2022年
菅原琢『世論の曲解――なぜ自民党は大敗したのか』光文社新書、2009年
共著・分担執筆(ごく一部)
菅原琢「選挙制度は日本の政治にどう影響しているのか?――自民党一党優位の背景を説明する」荻上チキ編著『選挙との対話』青弓社、2024年
菅原琢「「保守化」の昭和史――政治状況の責任を負わされる有権者」小熊英二・樋口直人編『日本は「右傾化」したのか』慶應機塾大学出版会、2020年
菅原琢「政治――再生産される混迷と影響力を増す有権者」小熊英二編著『平成史【完全版】』河出書房新社、2019年
論文、記事(ほんのごく一部)
菅原琢「日本の安保政策めぐる世論に影響与える可能性――ウクライナ報道で――新聞読者に増える憲法改正賛成割合」『メディア展望』2023年2月号
菅原琢「政治調査報道はデータ・ジャーナリズムとなりうるか――世論調査, 情勢調査, 出口調査の問題点を整理する」『月刊統計』2022年11月号
菅原琢「野党共闘は不発だったのか――2021年衆院選のデータ分析から浮かび上がる日本政治の現状」『世界』2022年1月号
菅原琢「国会審議データが明らかにする政界の"変化"――小選挙区比例代表並立制で政治家は劣化したのか?」『中央公論』2017年1月号
菅原琢「政治と社会を繋がないマス・メディアの世論調査」『放送メディア研究13』NHK出版、2016年
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